和弥と華菜の感動的な船旅
和弥が船の舵を取って進むと、徐々に河口が視界に入ってきた。
「華菜ちゃん、あそこだ。」
彼の言葉に、彼女も目を向けて河口を見つける。
和弥は河口が近づくにつれて船のスピードを上げ、モーター音が響き渡る中、波を立てながら川に近づいていく。
うねる波が勢いよく船にかかり、外にいた彼女の羽織った葉っぱがしなしなにしおれてしまった。
彼女はそのまま操舵室の入り口に近づき、しおれた葉っぱを見せる。
和弥はふと後ろを振り向き、彼女の様子に気づくと、船のエンジンを一度止め、サイドのバックから彼女の替えの服を取り出した。
「ご…ごめん。」
彼はそう言いながら服を差し出し、気づけば葉っぱが取れて裸になっていた彼女は彼の服を受け取り、そのまま抱きついてキスを交わした。
「はやく…、着替えよう…」
二人は急いで洋服を着ると、和弥は再び舵を取ってエンジンを動かし、ゆっくりと河口から川に入っていく。
二人が入った川はどこか濁っていて、和弥は水しぶきが上がらないように慎重に舵を操作する。
彼らの乗った船は、穏やかに川の上流へと進んでいった。